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契約当日の緊張感。数千万円が動く瞬間、僕の手に汗が握った理由

2026-07-01更新

ケンジ

50代自営業
5棟あるアパートの出口戦略検討中。方向性や考えをコラムとして記しておきます。

50万円の値下げ交渉という山を乗り越え、ついに一棟アパートの契約と決済の当日を迎えました。
本業の自営業でもそれなりに大きな取引を経験してきたつもりでしたが、今回の売買は桁が違います。

自分の名前で手に入れた大きな資産を手放し、数千万円という大金が動くその瞬間は、これまでにない緊張感で手のひらにじっとりと汗がにじむのを感じました。

当日は、買い手の方が融資を受ける銀行の応接室に、売主である僕、買主さん、不動産会社の担当者、そして登記手続きを行う司法書士さんが一堂に会しました。
今回は、その緊迫した現場の空気感と、僕がそこで感じたリアルな心境をお話しします。

1. 司法書士さんの厳しい書類チェックから始まる

集まってすぐに和やかな雑談が始まるのかと思いきや、部屋の空気は最初からピリッと引き締まっていました。
まず主役となったのは司法書士さんです。
僕が持参した権利証や印鑑証明書、実印などが本物であるか、そして僕自身に本当に売却の意思があるのかを、一枚ずつ非常に厳密に確認していきます。

もしここで書類に不備が一つでもあれば、すべての取引がストップしてしまいます。
何度も確認して持ってきたはずなのに、司法書士さんが僕の印鑑証明書をじっと見つめている数秒間は、まるで試験の結果を待つような妙な緊張感がありました。
すべての書類が揃い、司法書士さんが「これで間違いありません」と頷いた時、ようやく最初の関門を突破した安堵感がありました。

2.静寂の中で行われる、数千万円のデジタルな移動

書類の確認が終わると、いよいよ決済、つまりお金の支払いへと移ります。
昔の映画のように、目の前に現金の束が積まれるわけではありません。
買い手の方が銀行の窓口に振込依頼書を提出し、僕の口座へ数字が移動するのを全員でじっと待つという、非常に静かな時間でした。

銀行の処理を待つ間の15分ほどは、部屋の中が妙に静まり返り、時計のチクタクという音だけが響いていました。
不動産会社の担当者さんが気を使って世間話をしてくれましたが、僕も買主さんも上の空で、お互いに緊張しているのが伝わってきました。
僕にとっては、長年苦労して経営してきたアパートが自分の手から離れていくカウントダウンのようでもあり、様々な思い出が頭を駆け巡っていました。

3.スマホの画面に現れた、見たこともない数字

「ただいま、お振込みが完了いたしました」という銀行員の方の声で、部屋の空気が一気に緩みました。
確認のために手元のスマホでネットバンキングの画面を開くと、そこには僕の口座にかつて見たことがない桁の数字が並んでいました。

その瞬間、嬉しさというよりも、肩の荷がどっと降りたような、深い脱力感に襲われました。
これで本当にアパートのオーナーではなくなったんだという寂しさと、将来の修繕リスクや空室の悩みから完全に解放されたんだという、清々しいほどの解放感が同時に押し寄せてきました。
最後に買主さんとがっちり握手を交わし、「あとはよろしくお願いします」と伝えた時、僕の出口戦略は本当の意味で完了したのだと実感しました。

まとめ:人生の大きな節目を終えて

数千万円というお金が動くスリルは確かにすごかったですが、僕の手が汗ばんだ本当の理由は、自分の人生の一つの章がここで終わるという、重みを感じていたからだと思います。

アパート経営という挑戦を通して得たこの資金は、僕たち家族のこれからの未来を支える大切な軍資金です。

このお金をただ眠らせるのではなく、次にどう活かしていくか。
少しだけ肩の力を抜いたら、また新しい一歩を踏み出そうと思います。

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