家賃はなぜ上がっているのか|ベテラン大家が見る“値上げ時代の物件選びと運営

東京都在住
>オーナー歴20年を超えるベテラン大家
>過去の失敗談も全てお話いたします!
最近、「家賃が上がっている」というニュースを耳にする人は多いと思います。
実際、私が所有している都内の物件でも、ここ2〜3年で“賃料の上げやすさ”を感じる場面が増えました。
20年前は「家賃は下がるもの」という感覚が当たり前で、築年数が経つほど賃料が減り、
オーナーはどうやって維持するかに頭を抱えていたものです。
ところが今は状況がまるで違う。
「なぜ家賃が上がるのか?」を理解しないまま物件を買うと、
時代の変化に翻弄されるだけになってしまいます。
今回は、私自身が現場で感じている“家賃上昇の理由”と、
その状況下でオーナーがどう物件を選び、どう運営すべきかをお話します。
1.家賃が上がっている最大の理由は「物価・建築費の高騰」
家賃上昇の背景には、まず 物価の上昇(インフレ) があります。
建築資材、設備、電気代、人件費。どれも軒並み上がっています。
例えば、私は10年以上前にあるワンルームを新築で購入しましたが、
同じスペックで今建てようとすると、建築費は当時の1.3?1.5倍になっています。
建物が高くなる以上、家賃も高くしないと採算が合わなくなります。
つまり家賃が上がるのは贅沢しているのではなく、
“収支を維持するために必要なラインが上がった” ということなんです。
2.都市部の「需要の強さ」が家賃を押し上げている
特に東京都心や駅近エリアは、いまだに入居需要が強いです。
単身者・外国人労働者・転勤者など、
“定期的に人が動き続ける地域”では空室が埋まりやすく、
結果として賃料を下げなくても決まるケースが増えています。
実際、私が所有している都内のワンルームでも、
5年前は7万円台で募集していた部屋が、今は自然と8万円台で決まります。
家賃を無理に上げているわけではなく、
市場のニーズがその価格帯を受け入れている のです。
3.オーナーとしての本音「値上げは簡単ではない」
家賃が上がっているといっても、
必ずしもすべての物件で値上げができるわけではありません。
私自身、値上げに踏み切れず悩んだ物件がいくつもあります。
理由は単純で、
「既存入居者さんとの関係」 があるからです。
長く住んでくれている方に、
「今の相場だと1万円上げたいので…」と言うのは正直つらい。
だから私は、値上げが必要なときは以下の条件を満たす物件かどうかを見極めています。
・相場より極端に安くなってしまっていないか
・設備や内装が時代に合っているか
・入居者とトラブルなくコミュニケーションが取れるか
値上げできる物件というのは、
ただ強気に設定すればいいわけではなく、
“値上げが正当化できる価値を持っている物件” なんです。
4. “値上げ時代”に選ぶべき物件とは?
家賃が上がりやすい時代だからこそ、物件選びにも変化があります。
私が今、購入検討の際に特に重視しているポイントは以下です。
@駅距離と生活動線
家賃が上がりやすいエリアほど「駅近の価値」が上がっています。
徒歩10分以内は今後さらに強くなると思っています。
A建物の管理状態
家賃上昇の時代でも、“汚い物件”の家賃は上がりません。
管理が良いマンションは値上げの受け入れがスムーズです。
B設備のアップデートがしやすい物件
Wi-Fi無料、TVモニターホン、宅配ボックスなど、
少額で競争力を上げられる物件が強いです。
家賃が上がる時代は、
“賃貸市場の二極化” が進みやすい。
価値ある物件はより伸び、
弱い物件は取り残されます。
5.値上げ時代に必要なのは「オーナーの市場感覚」
20年オーナーを続けてきて思うのは、
家賃が上がる時代というのはむしろチャンスでもあるということです。
・収益が上がる
・売却価格も伸びやすい
・安定運営がしやすい
しかし、家賃が上がるからといって、
どんな物件でも強気にいけるわけではありません。
結局のところ、
“家賃を上げても入居者に選ばれる物件かどうか”
これに尽きます。
だからこそ今は、
市場をよく見て、設備投資や管理改善の判断を早めに行うことが大切です。
家賃が上がる時代は、オーナーが成長するチャンスでもあります。
値上げできる物件とできない物件の差を理解し、
時代に合わせた運営を続ければ、長期的な安定につながります。
これから物件を買う方も、すでに所有している方も、
ぜひ「値上げ時代の基準」を意識して運営してみてください。
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